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徒然もの書きぱん

適当にアニメとかについて書いてます。今期は何について書きましょうか。

アニメ『すべてがFになる THE PERFECT INSIDER』の感想と疑問

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 こんにちは。

 つい先日放送が終わったアニメ『すべてがFになる THE PERFECT INSIDER』についての感想です。ここまでハマったのは久しぶりかもしれないです。というわけでその感想です。ネタバレありです。
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感想

 まずこの作品はミステリーです。だから、タネが納得できるものなのか? その行動に理由はあるのか? 仕掛けにほころびはないのか? などなど視聴中は色々と気になりました。僕は原作未読なので特に。

 でも見終えた感想は、

そんなもの杞憂だった!最高だった!

舌を巻くような密室のトリック

 今作は、森博嗣さん著の『すべてがFになる』と『四季』が混ざった形で構成されています。そのため、真賀田四季の過去と現在がスクランブルしたような形で表現されており、どういう経緯で研究所に入ったかがわかるようになっています。その全てが今回のトリックに絡んでおり、原作未読組が違和感なくトリックを受け入れる下準備になっていました。もし『四季』を織り交ぜないような構成になっていたとしたら、四季と所長の間に肉体関係があったとしても受け入れがたいものになっていたのではないかと思います。原作のトリックが優れていたというのはもちろんのことですが、その見せ方も素晴らしいものでした。

真賀田四季の圧倒的魅力

 ずっと見続けていても、この真賀田四季という女性がわからない。いや、論理的には理解できるが、感情的には理解できない。というのが正しいかもしれないです。
 人間というものはしがらみにとらわれて自由ではいられない。だから、しがらみのない行き方を体現している姿がとても魅力的なのかもしれない。ナイフをプレゼントしたのも、両親を殺したのも、あの研究所をつくったのも、すべては自由のため。そこまで行動できる彼女には正直いって感動しました。
 あとは狂気さを感じる振る舞い。僕が一番気に入っているのが、最終話のタバコを吸う際の「あらこれは、お父様の匂いだわ」というセリフ。自分が殺した相手を”様”と呼ぶ。彼女にとっては自由を妨げる相手だから殺しただけで憎しみはない。自由を妨げる→憎しみ、となるのが一般的な思考であるのに対し、彼女にはそれが分離されている。だから敬称で父親を呼び続けることができる。論理的な思考が完成されており、感情的な思考には至らない。それが彼女の魅力であり、脅威であるのかもしれません。

論理的と感情的

 常に物事を論理的に捉えようとする犀川先生と、感情的な思考が混ざり合う西之園。論理的な思考の頂点に立つ真賀田博士を尊敬している犀川先生を裏目に、その想いに嫉妬する西之園。この構図は事件には何も関係してこない。しかし、教師と教え子という関係を随所に散らばらせ、彼女の成長を促そうとする犀川先生を描いている。Fに関連するワードの思考のパターン、難解な計算の暗算など。彼女を自分で理解してもらい、それが論理的な人間として成長させるきっかけとなる。指導とは道を指し示すことではなく、自分が今どこにいるかを教えることなのかもしれないと思いました。

作品に溶けきった音楽

 この作品の音楽は、あまりにも作品に溶け込みすぎて印象に残っていませんでした。
 全く違和感のない音楽。それにもかかわらずもり立てるところで、意識の外から仕事をしている。そんな感覚です。再度視聴してから流れていることに気づき、「あー、音楽がとても仕事してる…いい音楽…」と思いながら見ていました。音楽に注目してもらわないと気づかないぐらい溶け込んでいると思います。再視聴の際にぜひ。



僕がこの作品に関して感じたことは以上となります。2話のライトの点滅や、山根さんの「パン…好きですよね?」などなど、好きなところは他にもたくさんありますが、大筋では上に上げたものとなります。とても素敵な作品に出会えたと感じているので、原作も手にとってみようと思っています。

疑問

 ここでは僕がこの作品で感じた疑問を羅列します。わからなかったところは空欄になっています。

  • ウェディングドレスを着せた意味
  • 所長の奥さんは真賀田博士が両親を殺した理由を知っているか

 おそらく知らない。知らないが、四季と所長の間に何かがあったことは感づいているはず。彼女が旦那が殺されてもあまり動揺していない。関心がない、もしくはこうなることに気づいていたのでは。

  • ヘリにバッグの忘れ物がなかったこと
  • 真賀田博士が犀川先生に似ていること

 真賀田博士は論理的な思考の頂点に立つもので、犀川先生はそれを追うもの。最終話でのクロックの差とは思考の速度であり、100年経っても追いつけないほどの差がある。

  • 犀川先生が左目を隠している理由

 西之園さんの手品を暴いた際の犀川先生は両目を出しており、先生になってから左目を隠すようになった。これは西之園さんに負わされた怪我を隠すためかもしれない。かなりの出血だったようなので、目立つ傷になっている可能性がある。それを西之園さんに見せないために隠しているのかもしれない。彼女は傷つけたことを忘れている。それを思い出させないための優しさなのかも。

  • 真賀田未来と犀川先生が英語で会話した理由

 声を意識させないようにするため。あそこで日本で会話をさせてしまうと、真賀田博士が部屋に入る前の声で同一人物だと察されてしまう可能性が高い。それをごまかすために英語で会話をさせたのではないか。

  • 10話での映像の矛盾

 映像ではヘリの外で殺されたような描写がある。あそこで殺しては出血により地面に血痕が残るはず。そのため、あれは犀川先生のイメージ。二人は愛しあった末に所長を殺した。それが先生の甘さであり優しさ。

  • ラストの真賀田四季のひとりごと

 真賀田四季は死んだ人間の人格を取り込むことができる。娘であるみちるを取り込んだのではないか。

どうでもいいこと

  • 9話で真賀田博士が船にのるところが映っている

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  • 10話のタネ解説時のTシャツに萌が書いてある

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まとめ

 本当にこの作品は僕にとって大きなものになりそうです。とても良い作品に出会えました。ストックがあるので続編もやってくれるといいなー。いや、やってほしい!BOX買うから! もちろん原作も読みますね。あー、終わってしまったことが寂しい。スタッフの皆様ありがとうございました。

 以上です。それではまた別の記事でお会いしましょう。

すべてがFになる (講談社文庫)

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原作 - 森博嗣『すべてがFになる』、『四季』(全4冊)(講談社文庫刊)
監督 - 神戸守
シリーズ構成 - 大野敏哉
キャラクター原案 - 浅野いにお
キャラクターデザイン・総作画監督 - 奥田佳子
プロップデザイン - 宮川治雄
研究所デザイン - 長澤真
美術監督 - 甲斐政俊
色彩設計 - ホカリカナコ
撮影監督 - 荻原健
3D監督 - 福田陽
編集 - 瀬山武司
音響監督 - 清水勝則
音楽 - 川井憲次
音楽プロデューサー - 佐野弘明
チーフプロデューサー - 松崎容子、横山朱子
プロデューサー - 岡安由夏、丹羽将己
アニメーションプロデューサー - 大松裕
アニメーション制作 - A-1 Pictures