徒然もの書きぱん

適当にアニメとかについて書いてます。今期は何について書きましょうか。

アニメ『アイカツ!』最終話(178話)の大空あかりの願いについての考察

 こんにちは。

 このたびアイカツ同人誌即売会『芸能人はカードが命!17』にて同人誌を頒布させていただきました。コピー本ではありますが良い出来になったと思います。もし178話まで見ていない人はこの記事から立ち去ったほうがいいです。
 今回は、あかりの願いといちごとのユニット「コスモス」の取っ掛かりを描くことに挑戦しました。もし購入していない方は下記のリンクから購入できますのでよろしければ。本はいいんだ結論を、という人はそのまま読んでください。
akatsupan.booth.pm

大空あかりについて

 このテーマを扱う上で、大空あかりに対する価値観を共有しておく必要がある。そのために大空あかりのこれまでのアイカツを振り返る。

 大空あかりは、星宮いちごに憧れてスターライト学園の入学を目指し、同じことをするだけではいけないと考えて自分らしいアイカツを探し始めた。アイカツブートキャンプやスペシャルアピールの特訓などの苦しさを乗り越え、ドリーミークラウンのドレスを身にまとうことで、自分らしいステージに近づいていると感じていた。劇場版アイカツでは、いちごにとっての道しるべだった美月をあかりはいちごのために会場まで連れてきて、最終的に同じステージに立つことができた。公演後のステージでクリスタルマイクを渡され、次世代のアイカツを託された。その際のセリフが「おいで。時間かかってもいい。よじ登っておいで。わたし、てっぺんで待ってるから」である。
 以降、あかりはスターライトクイーンになること志し、日々のアイカツに励んでいく。そして177話でスターライトクイーンとして輝いた。

178話の流れについて

  • あかりは大空お天気に出演し、スタッフからスターライトクイーンになったことを祝われる
  • いちごがあかりを迎えに来て、なんでも弁当でいちごからのり弁をごちそうされる
  • あかりからいちごに一緒にライブしてほしいとお願いする
  • あかりといちごのライブではなく、ルミナスとソレイユのライブになる
  • ライブ後、いちごを捕まえたらプレゼントをあげると言われておにごっこが始まる
  • ゴールと思われる崖の上にあかりが先にたどり着き、いちごに手を貸す形でゴールする
  • ふたりで景色を見つめ、あかりのお願いがぼかされる形でエンディングに入る
  • エンディング後、あかりといちごがユニットとしてステージに立つ

 以上が178話の流れになる。個人的に重要だと思ったポイントについて考察する。

あかりからいちごに一緒にライブしてほしいとお願いする/あかりといちごのライブではなく、ルミナスとソレイユのライブになる

 1つ目のポイントは、あかりがお願いしたことが「いちごとふたりでライブをしたい」だったかどうかである。ライブのお願いをするあかりの表情が真剣であり、雰囲気は非常に硬いものとなっている。


 結果として、あかりといちごのライブではなかったが、あかりの表情は非常に明るい。このことから、あかりのお願いはいちごとふたりだけでライブをしたいというものはなかったことが推測できる。ただあかりがいちご以外に気を使ったいる場合も考えられるが、あかりは自分もそれ以外の人も楽しいことが好きな人間であるためその可能性はないと言える。

ライブ後、いちごを捕まえたらプレゼントをあげると言われておにごっこが始まる

 2つ目のポイントは、あかりがいちごのプレゼントをもらうために追いかけたのかという点である。あかりとしてはプレゼントが用意されていると思っている。ただそのためにあかりがいちごを追いかけたのかと言われるとそうではないと思う。あかりにとっていちごとふたりだけの時間を共有することは、特別な時間であり特別な理由など必要ない。そして走る途中の美月の言葉でこの言葉の意味を考え直している(参考記事: 真夜中と日差しの夢 ~『アイカツ!』神崎美月の5年3ヵ月~ - あにめマブタ)。

ゴールと思われる崖の上にあかりが先にたどり着き、いちごに手を貸す形でゴールする

 3つ目のポイントは、あかりが先にゴールしたことではなく、あかりといちごがふたりでこの瞬間を共有したことである。いちごの「あかりちゃんと、この景色見るの初めてだね」は、いちごとあかりが崖をよじ登った結果として見えた景色であり、劇場版でかわされた言葉のひとつのゴール地点と言える。

ふたりで景色を見つめ、あかりのお願いがぼかされる形でエンディングに入る

 4つ目のポイントは、プレゼントを決めていないといちごが言ったあとの、あかりが考えている時間とその表情である。




 1つ目のポイントで触れたが、あかりがいちごにライブをお願いしているときの表情は非常に真剣である。つまりライブをすること以上のお願いではないと考えられる。そして本論であるユニットの結成をお願いしていると考えることもできない。
 またあかりがお願いを考えている時間は約5秒であり瞬間的に答えが出ていないところを見ると、あかりにはどうしても叶えたいお願いはなかったと捉えることができる。つまり先輩とライブがしたいというお願いは既にかなっていると推測できる。

あかりのお願い < いちごの提案、である可能性について

 この作品の感覚として、ユニットとは非常に特別なものである。それはこの作品を通して描かれてきた世界観とも言える。4つ目のポイントで考察したとおり、あかりからユニットのお願いをするとは考えにくい。つまりあかりのお願いをいちごが解釈した結果、ユニットが結成されたと考えるのが自然である。言い換えれば、あかりのお願いを叶える方法の1つがユニットの結成であった言える。
 ではあかりのお願いはなんだったのだろうか。キャラクター的な視点と演出的な視点の2つから考える。

キャラクター的な視点

 あかりといちごにとって、ふたりが同じ立ち位置から物事を見ていることはほとんどなかった。同じステージに経ったことは何度かあるが、あかりといちごの実力差が大きく離れたステージばかりである。しかし、あかりといちごが崖の上からみた眺めは、アイドルとしてのポジションも背の高さもほぼ変わらない。初めて対等に近い存在として並んでいる。あかりにとってはこの時間こそが大切で、2人で見たこの景色こそがプレゼントなのであると思った。したがってあかりのお願いは「同じ景色をもっと見たい」ではないかと考えられる。ただいちごからしてみるとあかりのお願いは抽象的でどうしていいかわからない。だからこそ、同じ立ち位置から景色を見ることができるユニットを提案したのではないかと思った。あかりのお願いを叶える具体的な方法としてユニットを提示したのである。

演出的な視点

 こちらの考えはキャラクターに則ったものではないため補足的な資料として扱う。以下の2枚の画像は、ふたりが崖から景色を見ているシーンとユニットとしてステージに立っているシーンである。


この2枚の構図は明らかに似せて作られている。もしふたりがユニットを組んだことを強調するのであれば、最後のシーンは正面から取るのが自然であるように思う。しかしながら最後のシーンは背後から撮られており、ステージに立つふたりとそれを見る観客という構図になっている。したがってこのシーンはユニットを組んだゴールが示されているのではないかと思う。
 ただあくまでも演出的な視点、つまり制作の意図でありキャラクターの心情と直結するわけではないということは述べさせていただきたい。

結論

 あかりのお願いは「同じ景色をこれからも見たい」であり、その解決策としていちごが「ユニットを提案した」というのが私の解釈である。

最後に

 こんな長い解釈を読んでいただきありがとうございます。もちろん正解はわからないですが、自分の疑問としてあった「どうしてコスモスが結成されたのか」について満足のいく思考ができました。読んだ方にとって納得のいくものであったり何かのヒントになればと思い、この記事として書かせていただきました。
 この解釈を11ページに詰め込んだ同人誌ですので、よろしければお手にとっていただけるとありがたいです。それではまた別の記事でお会いしましょう。
akatsupan.booth.pm